Gerteis, Christopher (2013) '「衰退してゆく労働組合員一戦後労働運動における階級とジェンダー」.' In: フリューシュトゥック, サビーネ, ウォルソール, アン and 長野, ひろ子, (eds.), 日本人の「男らしさ」 -サムライからオタクまで 「男性性」の変遷を追う. 東京: 明石書店, pp. 130-149.
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Abstract
戦後まもなくの数十年間、官民双方の機関によって、ブルーカラーの男性労働者のために社会的な役割が構築された。それは女性の男性への従属と、また一部の男性による他の男性の支配を正当化する、典型的なジェンダーの慣習が再び現われる兆しでもあった。しかし結果として生じたブルーカラーの労働者にとっての「働く男性」の覇権的な男らしさの理想とは、イデオロギー的には柔軟なものであった。労働組合のリーダーは、それが組合の闘争性を活性化する上で有益であることに気づき、一方で、企業の管理職側は、組合の闘争性を沈静化させるために、それを戦略的に動員することが可能だった。さらに国家はそれが日本の経済的な成功のシンボルとして有効であることに気づいたのである。一九六〇年代半ば頃に至ると、労働は市民性を測定する手段として、雇用は「男性性」の同義語として、そして日本人の男性は戦後の社会における稼ぎ手として捉えられるようになった。
Item Type: | Book Chapters |
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SOAS Departments & Centres: | Departments and Subunits > School of History, Religions & Philosophies > Department of History Legacy Departments > Faculty of Arts and Humanities > Department of History Regional Centres and Institutes > SOAS Japan Research Centre |
ISBN: | 9784750337456 |
Date Deposited: | 14 Dec 2012 13:55 |
URI: | https://eprints.soas.ac.uk/id/eprint/14688 |
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